丸亀市猪熊弦一郎美術館 エルネスト・ネト展


丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
エルネスト・ネト*1

 
2007年7月15日(日)−10月8日(月・祝)  
会期中無休








真夏の夜の美術館(¥2,000)
観覧料
ライブチャージボサノヴァ・ライヴ)
1ドリンク込













キスをするふたり

愛し合い





ともに夢見る









よりよい世界を
まだ見ぬ我が子を

そして
人生と
人類と
この星の未来を















柔らかな布で覆われた
大きな空間

中に入ると
ふかふか
しゃりしゃり
触って楽しむ
オブジェがいっぱい


視覚だけでなく
触覚や
嗅覚を
喚起する体感型の展覧会





*1:MIMOCA HPより
丸亀市猪熊弦一郎現代美術館/ 財団法人ミモカ美術振興財団では、国際的にめざましい活躍を続けるブラジル人アーティスト、エルネスト・ネト(Ernesto Neto)の日本国内で初めてとなる大規模な個展を開催します。
エルネスト・ネトは、1964 年にブラジル・リオデジャネイロに生まれました。1980 年代後半より作品の発表を始め、伸縮性にすぐれた薄い布地を用いた有機的な形態のオブジェや、そのオブジェで構成されたインスタレーション作品で注目を集めす。以来、ブラジルのみならず世界各国の美術館で個展を開催し、また、2001 年の第49 回ヴェネツィアビエンナーレでブラジル代表に選ばれるなど、現在最も注目を集めているアーティストの一人です。
日本国内でも近年、2004 年の「ブラジル:ボディ・ノスタルジア」(東京国立近代美術館京都国立近代美術館)や2006年の「越後妻有アートトリエンナーレ」(十日町市ほか)など大規模なグループ展や国際展に招かれており、日本での個展開催が最も待ち望まれているアーティストでもあります。
1950 年代末にブラジルで興った「新具体主義運動」の影響を受けたエルネスト・ネトは、作品と鑑賞者との双方向の関係性を重視しており、鑑賞者が実際にその作品の内部に入り直接触れて体感する作品を数多く制作しています。つまりネトの作品は、視覚だけでなく、触覚や嗅覚など美術 館内での作品鑑賞では用いることの少ない知覚を誘発し、身体そのものやそれを取り囲む空間に対する意識を強く喚起するのです。例えば、昨年、スウェーデンのマルメで行われた大規模な個展では、入口から出口まで続く、薄い布でつくられた有機的な作品群の内部へと入り、鑑賞者が胎内を回遊するかのようなインスタレーション作品を発表し、またパリ市内のパンテオンを会場とした個展では、天井から布でつくられた巨大な白色の滴を無数に垂らし、ギリシャゴシック様式の荘厳な神殿を有機的な空間へと変容させました。
このようにネトは、その場所や空間の特性を最大限に活かす作品を制作し、展示することでも知られています。本展でも、エルネスト・ネトは会場に合わせて新しいインスタレーション作品を制作します。谷口吉生の設計による建築空間がネトの手によってどのように活かされ、そしていかなる変容を遂げるのかといった点もまた本展の大きな魅力です。さらに、単に見るだけでなく、作品の中に入り、触れたり匂いを嗅いだりといった「体感」を通して本展の作品に接することで、よりいっそうネトの独創的な作品世界をお楽しみいただけることでしょう。